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2016/12/05 16:05

家にお箸はあるけど漆器はない。なぜって?

漆のイメージとは、、、まず、かぶれる。。次に高すぎる。。

なんとも、ひどいイメージにされてしまった漆であるが、日本人と漆とは切っても切れない関係にあります。
    
え?そうなの?漆なんて家に1つもないし。
漆はなくてもお箸がない家はまずいないでしょう。
漆とお箸は切っても切れない関係にあります。
お箸の国、日本。そして、今や日本人の日常から離れつつある漆。
日本人の教養の1つとして、知っておいても無駄にはならない話を少しだけお伝えしようと思います。
       
      
✨漆とお箸の関係って?
     
     
純粋にお箸だけで食べる国は、東南アジアも含めお箸を使う国がたくさんあれど、
日本だけということをどれだけの人が知っているでしょうか?
     
     
その背景には、日本が古くからお椀を使い始めたという理由があるという一説があります。
お椀を持ってお箸でいただく。この和食の典型的な食べ方が、今でも日本人の普通の作法です。
    
   
     
   
何気に実践しているこの作法ですが、
実は、ある種の合理性と必然性あってそうなっています。
古来より日本では森林に囲まれていました。大陸と違って肉食をしなかったので、
ヤギなどの放牧も行わず、山が荒れることがありませんでした。
     
その上、神道といった自然崇拝が根付いていたこともあり、日本人は、森とともに共存していくことができたのです。
その風土に育てられるかのように、木で作られた、椀とお箸ができました。
    
    
      
椀を長く使うため、その耐久性を上げるために、椀には漆が施されるようになりました。
その漆の木は10年以上かけて育ち、樹皮に切り込みを入れて1回に取れる樹液はコップ一杯分
(だいたいお椀に塗ると25個分)です。
木の負担も考えるとたくさん取れないし、
お椀もたくさん作れないことはお分かりでしょうか。
        
        
     
日本の国土と森林環境などを含め、古来の日本人は、自然がすぐにはできないこと、
神様を崇めること、その制約とも言える中で、
     
いいものを長く使い、自然のサイクルに合わせて生活をともにする
     
というスタイルを守ってきました。
この流れの中に、現代の日本文化の原点になっているものがたくさんあるのはお分かりでしょうか。
        
中国などではレンゲや韓国などでも真鍮製のスプーンのようなものがありました。
日本がお箸のみを使って食べるスタイルが完成できたのは、この椀の存在があったからといっても過言ではないのです。
     
     
✨お箸に漆が塗られるのようになったのはいつから?
    
お椀に漆が塗られるたのは縄文時代から出土した漆器もあることから、
漆器の出現は古来からあったようです。
一方お箸に漆が塗られることが主流になったのは実は外食産業が盛んになった江戸時代。
漆は耐久性をあげることから、外食産業の発展とともに、お箸に塗られるようになったんですね。
      
     
✨お箸の持ち方は日本人の心を表す
    
このように漆の魅力は、日本文化の原点に近い素材にあるようにも思えます。
その奥深いその歴史と、技術、道具としての合理性、必然性、紐解いていくと、日本人の生き方、
考え方、食事のマナー、作法までも繋がっていくところがとても意義深いものだと思います。
椀と箸。その2つの道具は日本の食文化の原点なのです。
     
残念ながら、今、日本人で漆を日常的に使う生活がなくなってきています。
ウレタン塗装したものや、樹脂加工したものが主流です。
同時に、お箸の持ち方は親のしつけとされていた時代から、いまでは、
お箸の持ち方すら、きちんと教えられない子どもたちまで増えているのも事実です。
一体この負のスパイラルはどこまで続いていってしまうのでしょうか。。
        
     
そのため、職人も、漆の木も少なくなり、
森のサイクルもまた日本人の生活様式によって、
大きく崩れかけてきています。
本当にこのままの流れに流されていく形でいいものなのでしょうか。
日本人としてちょっと複雑な思いがします。
   
     
そういった、ちょっとした教養を自分自身に補っていくことによって、
奇跡的にでも、生活の価値観が変わっていくことによって、
使うもの、選ぶものが変わり、そういった道具や物によって
導かれる生活の質が、実は、ワン(椀)ランク上がるということになる
(=本当の意味の豊かな生活)というような価値観が生まれてくればと願うばかりです。
      
     
    
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